『音楽自粛』要請で閉鎖の“キマグレン海の家”…音楽禁止は問題のすり替え「責任を海の家側に押し付けている」

その矢先の７月１４日夜、海岸で暴力団関係者２人が刺され、１人が死亡、１人が重傷を負うという事件が発生した。

「首を切られた男は『日テレ海の家』の裏手で倒れていました。刺した方の男はまだ逃げています。刺された側とは
昨年、別の海でもめたようで、逗子でバッタリ会ってしまった…。事件以後、市の対応は明らかに一変した」
と地元関係者。

市は７月末、「事件はクラブイベントなどを嗜好する一部の海水浴客が逗子に移ってきていることが原因の一つ」
として、海の家を取り仕切る協同組合側にクラブイベントの自粛を要請。さらに８月には音楽の全面的自粛の
要請にまで踏み切り、土日の夜にはパトロール隊の見回りを始めた。

協同組合側は、入れ墨やタトゥーの露出禁止ポスターを掲示し、表向きは協力する構えを見せているが、個別の
海の家はシーズン中に音楽禁止のルール変更を受け入れられるわけもない。

「協同組合からルール違反３回で営業停止になるとの通達を受けました。大音量は控え、見回りが来た際は音楽を
止めている」（海の家店員）という状況。協同組合内も一枚岩ではなく、「音霊」はヤリ玉に挙げられた。同会場は
防音設備を施すことでライブハウス営業を許可されているが「『音霊』から音が漏れてきて、うるさい。
他も迷惑を受けている」とクレームがついた。

（>>3に続く）

ＫＵＲＥＩは、今月６日に「音楽禁止＝治安や風紀の改善は安易過ぎ。臭いものにフタをしろで“行政はやっています”
みたいなアピールはやめてほしい」と市側の措置に抗議のツイートをしていたが、最後は撤退表明の決断に至った。

「逗子海岸の象徴でもある『音霊』が閉鎖することで、市側の規制に歯止めをかけたい狙いも見える。ただ、
問題なのはラジカセを持ち込んで大音量で夜まで酔っ払い、ゴミを放置している人たちへの行政の対応。たばこの
全面禁止も厳しく取り締まったのは１年目だけ。責任を海の家側に押し付け、問題をすりかえている」と地元関係者は
憤っているが、一体どう最終決着するのか。

（了）

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